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カンテラ出身の選手を活かせないバルセロナの現状とは

選手

カンテラとは、スペイン含むサッカー強豪国の各クラブチームが、トップチームでの活躍を目指して若い選手の育成を行う組織です。バルセロナのカンテラは特に有名で、チームの中心として活躍するような選手を数多く輩出してきました。例えば、リオネル・メッシやアンドレス・イニエスタ、ジェラール・ピケなど、誰もが知る有名選手も、このカンテラ出身です。特に2012年ごろのバルセロナは素晴らしい成績を収めましたが、カンテラ出身の監督であるジョゼップ・グアルディオラ監督が指揮をとり、シャビエル・エルナンデス・クレウスなどのカンテラ出身の選手がその強さを支えていました。このころのバルセロナはチームの過半数をカンテラ出身の選手が占め、カンテラはクラブチームの育成組織として理想的な役割を果たしていたといえます。

しかし、近年のバルセロナでは、カンテラ出身の選手の活躍はみられないのが実情です。多くの選手は、他のチームにレンタル移籍したり契約解除となったりなどトップチームでのデビューには至っていません。その理由としては、バルセロナが外部からの補強として多くの大型選手を招き入れ、カンテラからの選手がデビューする枠が空いていないことが挙げられます。しかし、その反面カンテラの選手たちのレベルは上がっていて、即戦力となり得る選手たちは、他のチームへの移籍人員としての需要が高まってきています。

ドリブル

バルセロナのカンテラは、年齢や能力によって10のカテゴリに分けられ、そこからさらにバルセロナBチームに上がったのち、選ばれた者だけがトップチームでデビューすることができるという仕組みです。そのため、バルセロナのトップチームでデビューできなかった選手や、デビューしたものの結果が出せなかった選手が、他のチームで実力を発揮し花開くケースも多く、カンテラの選手たちにとってもバルセロナのカンテラで実力をつけながら他のチームへのレンタル移籍などを狙うことが、ひとつの選択肢になっているといえそうです。